2018年6月3日日曜日

日大アメフト部問題への短い感想

日大アメフト部の危険タックル問題について、スポーツの話題なのでホントどうでもいいんだけど、短い感想です.

【大学の経営陣なんかあんなもん】
広報部長が「日大のブランドは決して落ちません」と豪語したらしいですが、四方八方から好感を持たれるよう努力するはずの広報部が「あらゆる人から嫌われる」方向へ尽力するという超ゲスな行動でした.

だけど、彼が言う「ブランド劣化?そんなのカンケーねぇ」という論理は残念ながら正しい現状認識であると認めないわけにはいきません.
大学ともなれば父兄のプレッシャーは強くないし、学生を邪険に扱っても子供じゃないんだからで済むし、マスコミに叩かれたって受験生が激減はしないし、株式総会で叱責されるわけもなく、めんどくさけりゃアメフト部を潰せばいい.尊大広報部長が言うとおりですよ.何も変わりません.

だからどんだけ外野がギャーギャー言ったって、日大の経営陣に「自分がクビになる恐怖心」を生じせしめる効果はないでしょう.彼らの脳内に去来する意識があるとすれば内紛に火がついて失脚する恐怖かな.

日大の経営陣にとって、弱みは無いのかというと、そんなことは無くて一つだけ有るんじゃないですか? それは文科省.文科省の方だけを見ていれば日大経営陣は安泰です.文科省の方だけを見るとは、他でもない文科省からの天下りです.この一点だけに尽力していれば日大経営陣の仕事は完成です.
だから日大広報部長が記者に向かって「バーカ、そんなのカンケーねぇ」と言っても奴らのセカイ観に照らすと、それはしくじりとカウントされはしない.されるわけがない.

至学館大学の谷岡学長も「アタシが法律」みたいなバカ会見をしたけど、あのババアもあれで無問題なセカイ観にあられるお方なので、誰も止められないだろうなぁ.

奴等が公衆の面前で見せた振る舞いはほぼギャグなんだけど、止まらない、誰にも止められないままで、しばらくしてケロッと退院してまた理事会でデカイ面してるんですよ.絶対安全地帯に居る奴はなかなか撃墜されない、ムカつくけど.


【コーチからはスポーツの世界で生計を立てる困難さが漂う】
あのタックルは監督とコーチによる傷害の教唆が成立するかもしれません.
日大の顧問弁護士もその可能性を織り込んで指示出ししているはずです.監督が教唆の源泉であるのは加害選手の証言からも、組織構成からも否定し難いという認識も当然持っているでしょう.警察の取調べもそういう方向でされるはず.

わたしがコーチだったら、自分の加害度を低くするために「監督の命令でした」と軽くゲロりますけどね.

それなのに、数名居るコーチの誰一人として、監督が悪いとも、自分が悪いとも言わず、ひたすら裁判対策向けの文言を一糸乱れず堅持している.普段「敵を倒せ!」と檄を飛ばす謂わば軍曹役のはずのコーチにしては随分と大人しいものです.いやはや、大した組織防衛精神です.どうしたんでしょう?

大学スポーツのコーチが年収1000万円コースでかつ60歳まで雇用が保証された職業かというと、どうなんでしょうねぇ? 一年契約の年収600万円で昇給なしといった厳しい雇用環境なのではないですかねぇ? スポーツの世界で生計を立てるのは大変なのでは? スポーツ稼業については全然知らないから想像だけどさ.
日大コーチをクビになったら、次の就職先なんか簡単には見つからない.サッカーをやってる息子を私立中学に進学させたい.下の子はまだ幼稚園児.そういう世知辛さがあの組織防衛の従順コーチを見ているとプンプン匂うんだよね.ああでも、辞任しちゃったのかな? 退職金あるのかね?

スポーツ稼業は求人が少なくて、コーチになるのは縁故で、コーチになったら上司に精一杯おべっか使わなくちゃいけなくて、来年の契約を得るにはチームの成績を上げる必要があって、、、そういう環境ゆえの大人しさ・従順さなのではないでしょうか?

働き盛りの時期にそんな振る舞いを要求されるものだから、女子レスリングの栄監督のように、また日大アメフトの内田監督のように、栄達を遂げたらそれまでのルサンチマンを晴らすかのごとく天皇として振舞う人が後を絶たないのではないでしょうか?


【檄を飛ばすと成績が上がるってどうなの?】
日大の内田監督を擁護する形になってしまいますけど、、、内田監督による精神的追い詰めが、戦績向上の役に立った部分もあったわけでしょ? 選手だって、つらくたって勝ちたいんでしょ? 戦績の優れない仲良しサークルよりも、常勝のギスギスしたチームの方が高価値だとわたしだって思いますもの.

会社でもスポーツチームでも軍隊でも、指揮官は、部下が潰れる寸前までプレッシャーをかけていいんです.部下に憎まれても嫌われてもいいんです.ただし、部下が潰れる寸前の加減が判らない指揮官は落第です.

仮に内田監督の言う通り傷害教唆は無かったとしても、相手選手を壊すという不正を選手がしてしまうほどの過大プレッシャーを選手に加えてしまった内田監督は落第・不適格者です.追放でもなんでもされればいい.

日大アメフト部の選手達にも苦言を呈したい.
プレッシャーをかけられれば能力を発揮する選手ってのもなさけないです.だって余力を残しているわけでしょ? 人生の大半を捧げるほど熱心なら余力を残してたら後悔するんじゃないですか?
日大アメフト部の選手達にそういう甘えがあったから、内田監督の精神的追い詰め手法を助長する隙を与えてしまったのではないかな? 「こいつらはプレッシャーをかければ勝てるんだ.勝てば選手は喜ぶ.日大における自分のposition upにも繋がる」と内田監督を慢心させてしまったのは選手にも原因の一端があったのではないかと思います.想像ですが.


よろず吹き溜まりっていう印象です.スポーツなんかに関わらなくてよかったよ.元々そんな能力はオレには無いけどね.

エイメン

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