LR信号をつっこむと、基板上でLPFしてTPA3116で増幅して最大100Wでサブウーハーを駆動してくれるというものだ.
オペアンプNE5532でLR mixとLPFを行う回路構成なのだが、素性にこだわる読者のためにここはわたしが人柱になってあげようと思い、NE5532周辺回路を解析したのでレポするよ.
↓パターンを読み取るために部品を外した状態.元に戻すのはかったるいのでこのまま廃棄.SMD ICがTPA3116だ.上の方に8pin DIPの痕跡が見える場所にオペアンプNE5532が挿される.
↓回路はこうなっていた.画像クリックで拡大.
左端へLR入力.右端はTPA3116へ向かう.
なんつうか、やりたいことはわかるけど、捨て身のコストダウンってところかな.
ツッコミどころを以下に書く.
1)反転しとる....
極性反転アンプになっている.
TPA3116の出力側でシルクを極性反転することで元に戻していることを確認した.
2)ゲインがとても大きい
いくらの入力電圧を想定しているのかは知らぬが、初段で20倍以上のゲインだ.
4Ω負荷に5Vrmsを印加すれば100Wなのだから20倍も要らないと思うけどな.
この基板を使っていて、VRを最小近くで使わないとサブウーハーの音がうるさすぎるのはこのゲイン過多のせいだったのだ.
3)ボリウムが初段伝達関数の分母になっとる....
初段アンプのゲインは上の回路ではR1/R7=100k/4.7k=21などと計算するのが一般的だが、、、こいつはR7の先に10kボリウムが付いているからこのボリウムもゲイン計算の分母に影響する.もちろんLPF特性にも影響する.なんか嫌かも.
この初段アンプのゲインを、ボリウム回転角の関数として計算してみたらこうなっている.恐れていたほど変ではないが、当然B特性でなくなっている.
4)DCオフセットは電源分圧か....
フラフラの12V電源をR5,R6で分圧している.ローエンドオーディオ回路なので、こんなでも我慢すべきだろう.わたしはレギュレータに改造するとしよう.
5)2段目アンプのDCオフセットの与え方が....
+入力端子にR4で強引にDC電圧をねじ込んでいる.LPF特性が少しおかしくなるだろう.気にしなけりゃいいだけではあるが.
6)LPF特性をsimulation
通過帯域10~100Hzぐらいで想像どおり、とくに不満なし.
精神衛生のため改造して使うことにした.
・R7,R10を4700→30kにしてゲイン下げ
・それに伴ってC5を2.2uF→0.47uFにしてLow Cut Freq.を調整
・R5/R6を78L05に変更
かしこ
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