約束のネバーランド２期 第７話でがっかりした理由

「約束のネバーランド」はなかなか面白いかなと思いつつ、第２期も見ていました．しかし、第７話でガッカリしてもう見捨てようかなと思っています．以下その理由です．

第６話で、ノーマンが鬼族を絶滅させる方法を開発し、鬼族絶滅作戦を発動すればよい段階に至っていす．よーし絶滅だ！とひら的には盛り上がっていたのです．

ところが第７話で、グレイスフィールドの兄弟が「鬼を絶滅させるなんか嫌よ」と主張し、ノーマンは３日間だけ絶滅作戦の発動を延期する．人肉を食べずに生きられる鬼が存在するので、３日間でその鬼を探し出してノーマンの元へ連れてきて、鬼族絶滅を中止させ、人類と鬼の共存の道を探るとの展開になりました．

ぷしゅぅ～、なんともありふれたヒューマニズム物語になっちゃったもんだ．「約束のネバーランド」の価値はこれで暴落しました．

ちびっこ達は鬼の中に潜んでいて、もしも見つかってしまえば皆殺しにされます．せっかく今までの展開でそういう極限状況をこしらえたのに、共存なんざ持ち出したらstoryを考える者としては負けです．

生きるか死ぬかの極限にあるならば、勝てるチャンスがあるなら絶滅でもなんでも、なりふり構わず実行しなくちゃこちらの命が持たない．だから絶滅作戦すぐやるぞ、、、との展開が正しい．そうじゃなかったら今までの殺るか殺られるかstoryが崩壊してしまいます．実際に第７話で崩壊しちゃったんだけどさ．

見習うべきstoryを２つ挙げる．

１）宇宙戦艦ヤマトはガミラス星に捕獲され、硫酸で溶かされつつ天井からミサイルが雨あられと降って来る．波動砲でガミラス星をぶっ壊してでも生き延びてやる．そうしてガミラスを絶滅させた後で、「ここまでやらんでもよかった」と古代は後悔する．

２）トリトンはポセイドン属を絶滅させた．しかし海を守ろうとしていたのはポセイドン属の方で、悪はトリトンや人類の側だったと知る．

戦争をリアルに知っている世代が作るstoryはこのようにシビアでした．命懸けの時には敵を思いやる気なんか湧かないんです．敵を思いやる余裕があるようなstoryはヘタレなのです．けれど、ネバーランドはヒューマニズム堕ちしちゃってやんの．なさけないなぁ．

百歩譲ってヒューマニズム論は許すとしても、第７話はおかしくなっています．

・ノーマンの思惑はその鬼を実験体として利用したいのだろう（そうはならない）

・荒野を逃げ回っている鬼を３日間で見つけたらご都合主義的で笑う

・その鬼はお尋ね者なので、鬼の街までついてくるとは限らない

・ノーマンとその鬼の会談を経て、ノーマンは鬼国の革命路線にでも転換するの？

・革命成就を待つ間に食べられるちびっこ達を見捨てるの？

これまでは、グレイスフィールドの虜でありつつも、外のセカイの情報を収集し脱出作戦を練るという命懸けstoryで来たのに、鬼との共存展開では平凡なファンタジーに堕ちてます．

なんかもうバカバカしいので切ろうかな．

かしこ