たまにはこういう物件もあるんだねぇ

その空き物件はずいぶんと大きなマンションで、奥の方にはリビングというよりも講堂じゃないかっていうくらい広大な部屋がありました．

初日だったので一人で出向いて、部屋の造作の寸法取りと写真を撮っていたわたしでしたが、小学生ぐらいの男子が入り込んで遊んでるじゃありませんか？ 夕方には施錠して帰るのですから、知らずに閉じ込めてしまって餓死されたりしたら困ってしまいます．そいつを追い返さなくちゃ責任問題になるので、捕まえようと近づくと逃げてしまう小学男子．こっちも相当しつこく追い回したんですが、ありえないすばしっこさで物陰に回り込むと消えてしまう．

だ～めだこりゃ．こいつ人間じゃないわ．チッ厄介だなぁ．仕方ないので放置プレイ．

午後になって見に来た元請けの社長にわたしは尋ねました．
「この物件って、でるでるハウスでしょ？」

すると社長は我が意を得たりって表情で、
「そう．古タイヤを半分埋めて跳び箱みたいにしてるじゃない．あれを撤去しようとするとおかしなことが起きるんで、あのままにしてあるんだって」

「えっそれって外ですか？ いやこの部屋も出まくってますよ．さっきから」

「えっ、ここも？」

「そうなんですよ．お祓いでもしてもらったほうがいいんじゃないですか？」

「持ち主にきいてみるよ」

という夢を見た．

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