VISATONで遊んでいます.VISATONは西ドイツのスピーカーメーカーだそうです.コイズミ無線で売られています.やたらと廉価なラインナップになってるなぁと思っています.
先日、VISATONのwoofer KT-100Vを試聴してみました.面白いユニットだと思いました.
【にわかAVマニアの低音2】VISATON KT-100V (10cm woofer)をVU100塩ビ管に実装&試聴
その後、フルレンジユニットFR10を入手しました.
【にわかAVマニアの二枚目】VISATON FR10
今回はFR10の試聴結果をお伝えします.
FR10はコイズミ無線価格で1,356円(税込み)ですからローエンド商品に属します.そのローエンドFR10がどんな音を奏でるのか?
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VISATON FR10を入れた箱は、2.5リットル、10リットルの両方に入れてみました.(写真の下段は10リットル) 2.5リットルと10リットルで音の傾向はあまり変わりませんでした.
コイズミ無線でのお値段は上で書いたとおり、@¥1,356です.
聞き比べのため、2.5リットルの箱に入れたParc AudioのDCU-F101Gを使います.これにはコイズミ無線で以前買った謎のTweeterをつけてあります.ネットワークはTweeterに直列の2.2uFで軽く2wayです.(写真の上段)
コイズミ無線でのお値段は、¥7,000(full)+¥2000(tweeter)ぐらいでした.
VISATONの¥1356が、¥7000+¥2000にどこまで迫れるか?
<試聴結果>
¥1500未満のフルレンジなんか、ペナペナな音しかしないだろう、と誰しもが思うのではないでしょうか?
ところがFR10は、¥1500の音を遥かに超えています.なかなかの物です.
安物スピーカーのクソダサい製品ですぐに聴くのをやめちゃうパターンは、小音量であっても音が歪んでいる、濁っている、ピアノなんか聴くだに酷い.そういう粗雑なユニットはすぐに分解してマグネットを残して捨てちゃいます.
FR10には、そういう歪みや音の濁りはありません.合格ラインは超えていると言えます.
効率は、DCU-F101GよりもFR10が3dBぐらい高効率であるようです.同じボリウム位置ですとFR10の方が音量が大きいです.
様々な音源を聴いてゆきますと、、、いくつかのコトに気付きます.
まず、高音の感度が極めて高い.
比較のために用意したTweeterよりも高音が強く出てきます.これならTweeterは不要です.ストリングスの音色は目が醒めるような鮮度です.デュアルコーンはこんな音が出るの?と思いましたが真偽は不明です.
ただし、長く聴いているとだんだん疲れてきます.
超高音まで自然に延びているのではなくて、12~15kHzぐらいにpeakがあるような聴感上の印象なんです.いわゆるキンシャンした音ってやつです.
こういう疲れの原因は「共振・分割振動」なんじゃないかなぁ?
なので、ハイハットの音がバシバシと録音された音源はFR10ではキツイかな.
逆に、ピアノソロだと高音域成分が録音されていないのでFR10の音色は聞きやすいです.
つぎに、FR10はパワー限界がさほど高くないようです.トルク不足も感じられる.
コーンの振動が目で見えるほどの大入力にはFR10は耐えられないようです.露骨に歪みを生じるとまではいかないまでも、大入力では音が粗雑になってゆきます.
その点、DCU-F101Gは大入力でもへっちゃらです.
というわけで、VISATON FR10の感想をまとめると、
・お値段¥1,356 以上の音を出すのでひとまず優秀
・高音オリエンテッドだがキンシャン傾向ともいえる
・大入力には強くない
・トルクは細め
・本格的オーディオ用途ではパワー負けしそうだが、TVのスピーカーとして使うとか、喫茶店のBGMとしてなら十分だと思う
軽→乗用車→高級車→スポーツカー のようなgradeがエンジンにあるように、スピーカーにも価格なりに馬力やトルクがあるんでしょうね.ユニットのカタログ値からそれを読み取るのが難しいところがオーディオ趣味につきまとう困難さですが.
かしこ
ありがとうございます。大変参考になりました。オーデイオ用に試みようかと思ったのですが、やめときます。
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