BlackFinを使ってみるなり(3) 番外編、DACよ何もしないでくれ

こんにちわ．回路設計は連続20時間のひらりんです．（アニメ視聴は進んでませーん）

中華通販にopamp TL072を発注しましたが、本物なのかねぇ？ セカンドソースならいいけど、JFET入力ですらなかったら困るなぁ．ちなみに100pcsで￥1000ぐらい、送料込み．

BlackFin評価ボードをいじり倒す前に、アナログフロントエンドを設計中です．

なお、BlackFinとは、黒い鰭（ひれ）の魚という程度の意味だそうで、日本ではさしずめ雑魚ぐらいの意味なのかね？　雑魚DSPとは笑わせる．

アナログフロントエンド基板に、DSPからレベル制御ができる発振器が必要です．

仕様は、

・正弦波

・周波数　DC必須　　上はできれば100kHz

・レベルコントロールはいわずもがな　０～5Vppぐらい

・DC電圧もDSPからコントロールできること　±5Vdcぐらいの範囲

・分解能は10bitぐらいあればOK

・位相の揃った2ch出力が必要（ch間位相をDSPが制御できること）

↑やればできますよね

ただ、発振器を作るのが目的じゃないので、あまり力を入れたくない．発振器はなるべくコンパクトに安く済ませたい．

どうするかというと、オーディオDACを使うんだろうというのが漠然としたプラン．

BlackFin評価ボード上にADAU1761というAD/DAが載っていて、これを2ch使えばいいかなぁと思っていました．ところがADAU1761のdatasheetをチラ見したところ、結構めんどくさい．（チラ見なんで間違ってたらスマンが）

　・fsに関わらずLPFで20kHzに帯域制限

　・2HzのHPFが強制挿入される（OFFにできるらしい）

これはさもありなんだなぁ．

オーディオ用途ですから、不要帯域をcutするのが作法なんですよね．しかもADAU1761はそういう「サービスてんこもり」ICなのでなおさら．どーせ最終的にADAU1761は使わないので、ADAU1761に火入れする意欲がみるみる減退していったのでした・・・

余計な帯域制限とかしなくて安いDACを探さなくちゃ、というわけで、MCP4725を秋月で発見．12bit．SOT-23で小さい．￥100と安い．高速モードだと100kspsぐらいまでいけそう．

MCP4725の回路図を描く過程で、I2Cバスのアドレッシングどうやってるんだろ？と思ってdatasheetを読む．むむっ、めんどくさい．詰みました．

なんで詰んだのか？

一般にDACのシリアルバスの仕様は、16/24/32bit、左詰め右詰めぐらいしか自由度がありません．

ところが、MCP4725のI2Cは、12bit dataの前に数bitのヘッダが在って、そのヘッダにコマンド、アドレスなどの付加情報を毎sample送信してやらなくちゃいけません．これだとDSPに接続できません．

AruduinoでMCP4725を制御してやろうかと思ったのですが、ATMEGA328のI2C割り込みが最短で1mSだとか．遅くてだめ．

STM32のような32bitARMが載ったCPUならDMAで押し通せる気がしますが、そこまでやる気ないです．

FPGAを使うのは半導体入手難のいまでは危険すぎて腰が抜けます．

というわけで、MCP4725にオーディオ帯域信号を出させるのは諦めました．Arduinoからトロトロと制御してDC電圧を出させるのには使えそうです．

いまいちだなぁと考えつつ、寝る間際（AM4時）に思いついたのが、

　「そういえばPCM5102って何もしないDACじゃなかったっけ？」

↓中華通販でこのような音の悪そうな基板が数100円で売られています．PCM5102は秋月でも売ってる．

↓PCM5102のDAC unitは売れる状態で売れずに在庫を持ってるんだよね．

これを動かしてみたところ、、、

　・0.1Hz矩形波を出してみると、DC cutしてない挙動

　・fs384kHzで150kHzが出てくる、つまりLPFしてない挙動

　・出力電圧が、センターゼロボルト、振幅5.9Vpp

なんだかやりたい事にベストマッチです．

出力振幅5.9Vppだけど電源電圧は3.3Vのみです．内部のチャージポンプで昇圧とか負電圧とか作ってるみたい．オーディオマニアには好まれない仕様．

さーてと、PCM5102で回路図を描き直しだ．

＃PCM5102で回路図描き終わりました．４～５日かかったような気がする．これからアートワークしてPCB ４枚発注です．

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かしこ