これってかつてのオーディオフェアなんでしょうか? だとしたら10年以上ぶりですが、ずいぶん規模が小さくなってしまったものです.(泣) ソニーブースですら会議室1つだけで、オーディオシステムがたくさん展示されているわけでもなく、好きに触って試聴できるわけでもなくってなかんじ.いいのでしょうか、そんなんで?
それでいきなり感想ですが、そんなに面白くないです.だいたい、4K、ホームシアター、ピュアオーディオ、カーオーディオ、ヘッドホン、ケーブル等、に分類できるんですが、どれも中途半端で楽しめませんでした.
わたしとしてはホームシアターに期待したのですが、ヨドバシ秋葉とあまり変わらないくらいの展示でした.大手メーカーは毎時行われる試聴会で何かやってたみたいですが、新製品の解説なんかどーでもよくて、手っ取り早く画と音を試聴したいので参加しませんでした.
にわかAVマニアである今のわたしのステータスは、いろんな音を片っ端から聴いてみることなわけです.そうすることで、自分の好みの音は何なのかを脳内定義することです.
モルトウイスキーの旨さに取り憑かれた頃、いろんな店に行っていろんなモルトを飲ませてもらって、自分の好みや、旨さや、飲み疲れしないとか、そういう嗜好を習得しました.その後、バーボン、ブランデー、カルバドス、ベルモット、カクテル、などと範囲を拡げていきました.これらはエゴバーという師匠のおかげでした.
そういう風に音を聴くために見学するのであれば、先日の「真空管オーディオフェア」の方が断然面白いです.フルレンジスピーカーから、よくわからないハイエンドスピーカーまでスペクトラムが広大なのに加え、そこかしこのいろんなブースで音を出しているので、たくさんの音を聴けますから.
ならば、新製品情報をキャッチするためにこの「オーディオ・ホームシアター展」が役立つかというと、そうは思えないところがまた痛いです.開催関係者の今後の努力を願います.
印象に残ったのをいくつか.
↓TEACのDACとアンプ.最近発売された機種らしい.上がDACで下がアンプ.アンプが全て差動回路になっているとのことで、へ~っと思って、裏側の配線をみたら、
↓DACとアンプの配線はキャノンコネクタになっていました.確かに差動だ.うははっ (汗)
↓そのDACとアンプにて、192kHz24bitのソースをデモっていました.タンノイのスピーカーでした.いい音だと思いました.1本30万円ぐらいするスピーカーだそうですが、金があれば欲しいところです.売価が30万円ということは、原価は10万円でしょ.すると、たぶん3.5万円のスピーカーユニットを2ヶつけてるぐらいなわけで、そんなにベラボウに高価なユニットじゃないはずなんですよね.そう考えるとなにか自作したくなるんですが.
↓別のブースで試聴したシステム.ブランドは忘れました.この音は、粒だちが良くてパンチの効いた、目の醒めるような音なのですが、ひら的にはこういう音は聞き疲れがして苦手なの.そういうことを認識するようになって来ました.
↓今回の見学で一番面白かった音がこれ.何度も試聴しちゃいました.12cmフルレンジの密閉型エンクロージャで、エンクロージャのサイズは21cm立方という小型なもの.こんなんでマトモな音がでるんかいな? と思いきや、なんかスゴイ音が出てくる.上写真のシステムの元気過ぎて聞き疲れのする音とは違って、冷静だが存在を強く主張するような音がしました.
↓そのヒミツは、DSPでインパルスレスポンスをギンギンに逆補正することをキーテクノロジーとしたシステムなのです.(ソニーもヤマハもパイオニアもやってますが、サラリとやるか、ギンギンにやるかの違いと思われる) ゆえに理論的には、マイクロフォンに到達した音圧と同じ音を再生できる(かも).ただし、スピーカーが持つであろう混変調歪み、すなわち非線形性をDSPで補正できるとは考えづらいので、やはり最終的にはスピーカーのキャラクタに支配される部分は残存するものと推測します.
たぶんですが、上写真のスピーカーは、バックロードで使われるような、巨大マグネットでダンピングの効いたスピーカーユニットを利用しているのではないかと推測します.その方がDSPで補正する対象物としては楽だと思うので.
メーカー名はハニワとかクボテックという会社のようです.
もしも非線形歪みを補正できているとしたら、わたしは腰が抜けるほど驚きます.数学的には、ボルテラカーネルとかいうテクニックがあるのですが、仮に線形補正なら100次のFIRフィルタで済むところを、非線形補正するなら10000次のFIRフィルタで補正するような計算量になるからです.というかそれ以前にスピーカーの非線形歪みをシステム同定できたらそれだけでもすごいかも.なので非線形補正はないだろうと思います.
↓スピーカーコーンは紙だけでなく、木材、金属、樹脂などいろいろです.ウッドコーンの形成過程が展示してありましたので写真に撮りました.左が薄くスライスされたウッドです.右に行くにつれて成形が進んでいきます.右端は樹脂を含浸させてコーン材として完成した状態です.なんか、歩留まりが悪そうで頭の芯がジーンと痺れてくるのはわたしだけでしょうか? (冷汗)
このウッドコーンを見て意外に思ったのは、合板じゃないっていうことです.剛性を高めるために縦横の木目を貼り合わせるのだろうと予想していたものですから.異方性材料だとおかしな振動をするのではないかと思います.もしかしたら、異方性ゆえに分割振動が定在波的になりにくいという特徴を発揮するのがウッドコーンのメリットなのかもしれません.
かしこ
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ウッドコーンはきれいですね。
返信削除音は知りませんが・・
タンノイの以前のユニットはウールが敷き込んであってヨレヨレ、
最近のものは確かPPだったと思います。
話は換わって、クラリネットリードに西洋葦とアセチル化木、スチロール系ファイバー入り、
PP系竹繊維入りと有って、西洋葦は寿命が短い(使うときは唾で湿らされ、高速で振動)、
その他は寿命は長いが、音が悪い、PPのグラスファイバー入りなんぞは、先端がワカメ状にへろへろになります。
ウッドコーンは、低音が良く出る、わりと素朴、という説がありますが、一般的にそうなのかどうかは不明です.PPは減衰特性がよいのですが、剛性が低いという痛し痒しな材料だとか.
削除ウッドコーンはきれいですね。
返信削除音は知りませんが・・
タンノイの以前のユニットはウールが敷き込んであってヨレヨレ、
最近のものは確かPPだったと思います。
話は換わって、クラリネットリードに西洋葦とアセチル化木、スチロール系ファイバー入り、
PP系竹繊維入りと有って、西洋葦は寿命が短い(使うときは唾で湿らされ、高速で振動)、
その他は寿命は長いが、音が悪い、PPのグラスファイバー入りなんぞは、先端がワカメ状にへろへろになります。
あれ、1回しかやっていないのに・・そういえばブラウザの戻る使いました。
返信削除次はTADのプロ用、ニアフィールドというのはスタジオ内モニターです。
http://tad-labs.com/jp/professional/?ref=topnavi
ソースとして ピアノ独奏 スタンウエイ と ベーゼンドルファー
返信削除ジャズは アートペッパー ミーツザリズムセクション
がまともに聞けたら合格です。
ボーカルも大事ですが、
ジャズなら好きなので「アートペッパー ミーツザリズムセクション」を買おうかと思います.
削除うちは、ずいぶん前に買った、VICJ-5079 20KHzシリーズが残って今して、まだそれを使っています。
削除日本物はレコードやが音を換えているのが多く、アメリカ版は高音部が強い特徴があります。(軍で発砲するときイヤーマフを使わないので、高音難聴が多いから?)
オーディオショーといえば昔は晴海で開催していました。
返信削除当時は、交通手段が少なかったので、船で行ったのを思い出します。
やがて場所を変え、池袋サンシャイン→横浜AVフェスタ→秋葉原OTOTENと
変わってきたものの、変わる度に規模縮小していたので、まるで日本企業の衰退のようでした。
今回は、また場所が変わったので少しは参加企業も増え、豪華になったかな?と思っていましたが、その様子ですと、あまり秋葉原開催の時と変わらないようですね。
でも、大手企業を辞めて会社を興したSPECや東和電子、また、パイオニア系のTADなどはなかなか聴く機会が無いので、私も、明日見て来ようかと思っております。
本日は伊勢原から150kbpsで細々とネット接続しております.
削除オーディオショー見学をがんばってください.
徐々に衰退してきたそうですが、今回のは回復基調なのかどうか、あとで教えてくださいませ.
#当ブログの記事に「謎の彼女X」のラベルを作りました.なんか懐かしいです.