↓これはfeedbackの無いエセ定電圧電源だが、ほぼ一定電圧を出力する電圧源だ.
この回路はとある暗黙の了解の上に成り立っている.
出力電流は吐き出しである(ソース)、吸い込み(シンク)能力は求めない
この回路はNPNトランジスタを採用している時点で電流を吸い込む気が全く感じられない.だがしかし、電源回路は電流ソースだけと思っちゃぁいけない.電流シンクだって在るのよ.
↓シンクの例はこれ、マイナス電圧電源だ.Voutがマイナスなので負荷電流はGNDから落ちてくる.ゆえにVoutはシンクになるしかない.この場合はPNPトランジスタを使えばいい.
↓こんな事情のマイナス電源も考えられるよ.-5V、-12Vの電源回路だ.
GND→-5Vへの消費電流が10mAと小さい.
-5V→-12Vへの消費電流が1A と大きい.
こんな負荷の都合に合わせるには、-5Vは電流ソースじゃなくちゃいけない.
というわけで、マイナス電源だったら必ずシンクとは限らないので注意しよう.
↓実際の設計では電源ICを使う.+電源の78xx、-電源の79xxがポピュラーだ.こいつらはソース/シンクのどちらなのか?
つまりこういうこと.
78xx +電源 ソース
79xx -電源 シンク
だとすると、もしも電流シンクの+電源が必要になったり、電流ソースのー電源が必要になったらどうするか?
そんなニッチな電源ICをわたしは知らない.
自力でなんとかするしかないんじゃないかな?
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普通のアンプは出力電流がソースもシンクもどちらでもOKなんじゃないか?という読者への回答.
その通り.
オペアンプの出力段を見ると、NPNとPNPがダブルで仕込んである.
これらが相補的に動作することでソースもシンクもどっちでもOKに設計されている.
電源回路もこんな風にすればいいじゃん!と読者は思うだろう.
だがそうしない理由はコストだ.
電源回路の終段トランジスタは大型でお値段が高いし、放熱器はもっと高価だから.
ソース/シンク両対応電源はやめときましょう.(オーディオアンプはそれよね)
かしこ
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