回路フリークの諸君こんにちは.今日も盛大にトラブっておるぞ.
フルディスクリートで作った完全差動ヘッドホンアンプは歪率が悪すぎて放棄しました.
それで、秋月電子で入手できるOPAMPを使ったPCBを新たに作りました.
AD8532というOPAMPで、最大出力電流を250mA出せます.
差動3Vppぐらいで32Ωを駆動するには250mAなら足ります.
AD8532のdatasheetにある参考回路で、ヘッドホンアンプが紹介されています.
そこにはこんな文字があります.
4Vpp出力で48 Ω負荷で、THD 0.3%以下
そんなに悪くない歪率なのでPCBを作りました.
ちなみに、THDの算出方法はTHDの定義通りに行っています.
↓片側2.6Vpp 差動負荷32Ω THD1.7%
歪が多くてダメだ~っ.
(とりあえずnoizeは無視してスプリアスに着目してくれ)
↓負荷を取り払いました.片側2.6Vpp 無負荷 THD0.2%
どうやらAD8532は高負荷時に歪率が悪化するようです.
AD8532のdatasheetに近い条件で近い歪率が観測されました.
↓出力を下げました.片側1Vpp 差動負荷32Ω THD1.7%
いや~これなんででしょう? 1Vppに電圧を下げたら歪率が改善すると思ったのですが1.7%のままです.不思議なOPAMPだなぁ.内部で何をやってるんだろう?
・高負荷(低負荷抵抗)で歪率が悪化する
・32Ωヘッドホンでは音を小さくしても歪が悪い
・これじゃ使えない
・他のOPAMPを探す
こうゆうのは実際に使ってみないとわかりません.
秋月電子で入手できる高出力電流OPAMPでLME49726というのがあり、これに交換してみます.ただ、SSOP8なのでPCBを作り直さなくちゃいけないのがめんどくさー
かしこ
電源ノイズ除去はできていますか?
返信削除スイッチング電源→トランスタイプに変更してみたら、ノイズが減る(変わる)とかないでしょうか?
ノイズ除去には2層→4層が効果的といわれますが、お値段的に問題があるので、自分がやろうとして思っているのが、2層基板を重ねて使う。
通常なら値段がつらいですが、安い中華基板なら4層にするよりもしかしたら、効果がある・・・・・て事はないでしょうか?
自分で基板を設計して、注文すれば数千円で基板ができてしまう今のエンジニアは幸せですね。
それは歪とは無関係
削除昨今のJLCPCBで4層がおいくらなのか知りませんが、2+2で4層もTH位置合わせにしくじらなければ使えるかもしれませんね.
削除同じようなベタGND構想としては、2層基板の裏面に絶縁シートを挟んで銅箔を貼るというのもあります.
ユニバーサル基板の手作りで似たよなことをやります.
歪みの傾向からクロスオーバーですかね。ある程度振幅がないとスプリアスが目立つので、8オームのアッテネータを実装するのが改善策として考えられます。などと考えていろいろやって私は人生を浪費しました。
削除ふむー
削除レールtoレール回路なので内部であまりリニアでない補強をしてるんじゃないかとか思ってます.
ちなみに、ADの推奨回路で直列に16Ωいれて48Ωのスピーカーを駆動するというのがダンピング的にうんざりしてます.過電流保護なんですけど.そういう意味でもAD8532は使いにくいICでした.
そうなんですよね。音質はがっかりです。
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