今回は回路の話題です.いや今回も.
↓それで最終目的であるヘッドホンアンプの試作基板を火入れしてるところ.
差動IN-差動OUTのディスクリートです.
最大出力2Vppで32Ω負荷を駆動(約60mApp)したいのが目標.
回路は誰がやっても同じような結線になるので、ネット検索するとほぼ同じ事をやってる製作記事がポコポコ出てきます.
32Ω負荷に2Vppですから約60mApp流れますが、2N3904/2N3906にはキツいかも.
というわけで歪率を測ったら、、、すごく悪い.
↓無負荷で2次高調波が-30dBは悪すぎる.@1Vpp
↓32Ω負荷で2次高調波が-10dBになっちゃった、すごく悪い.@1Vpp
小信号Trゆえ終段バイアス電流は30mAにとどめておきたい.歪率のため60mAとか流したいけど、2N3904/2N3906の電力が足りない.大きなTrは使いたくないし、放熱器も嫌.
スペクトラムで観測すると腰を抜かすほど酷い歪率だけど、サイン波をオシロで観測しても目では判別できません.
そこで三角波で観測すると歪が見えてきます.
↓無負荷ではわかりません.
FET差動→ダイヤモンドSEPP構成の回路はネットの製作ブログが多数あれど、歪率を検証してる人を見かけません.「温かみのある音」とか書いてあったりするけれど、そうゆうのは若さゆえの過ちじゃないかな?
回路で何が起きているのかを誌的に表現してみるなり・・・
各部の波形を観測すると、NFBはそれなりに頑張ってるみたい.出力波形が曲がってるのをFETのドレイン電圧が逆向きに補正してる様が見て取れる.でも、いかんせんNFB 25dBでは歪率を40dBとかに追い詰めるには弱いんだろうなぁ.
open gain 40dBぐらいあるとNFBの頑張りがもっと効くかもと思うんだが、FET1発で40dBを出すにはドレインは抵抗じゃなくてカレントミラーにしなくちゃいけないかなぁ、めんどいかも.
32Ω負荷を駆動するのだから終段のエミッタ抵抗を10Ωとかにはしたくないので1Ωぐらいにしたい.だとすると終段のバイアス電流はVR調整にしないとキツいかなぁ.めんどい.
小信号Trゆえ終段バイアス電流は30mAにとどめておきたい.歪率のため60mAとか流したいけど、2N3904/2N3906の電力が足りない.大きなTrは使いたくないし、放熱器も嫌.
終段の前段のドライブ能力は足りてると思う.
無負荷ですら歪率が悪いのは差動FETの生の性能だろうが、NFBが浅すぎて救済できてない.
などと考えると、小信号デバイスでシンプルなディスクリート回路で低歪率なヘッドホンアンプを作るのはいろいろと行き詰まってる気がします.オーディオパワーアンプに近い回路にしないと先が見えない.
たぶん撤退.
かしこ
>歪率を検証してる人 >「温かみのある音」
返信削除実は、「いわゆる歪率」(測定できる値と言う意味)は、
・高いほうが、イイ音に聞こえたりする
んですよね。「真空管アンプの音がいい」と言われてますが、概して、
真空管アンプの歪率は、低くないです。電源のノイズも、少なくないです。
・なのに、「音がいい」(温かみのある音、とも)と言われます。
※もはや、この辺になると「趣味の問題」に、なって来ますね。
なので、これも、実際に「音楽を聴いたら」、実は良い音になっているのではないでしょうか?
(勿論、掛ける曲は選ぶと思いますが。)
>そうゆうのは若さゆえの過ち
むしろ、「聴覚の衰えた、ジジイ」のほうが、却って「イイ音」って、言ってるような気がする。
おはよーございます
削除歪が多くてダンピングが弱い真空管ならではの音を半導体で表現いたしましたー
というのは捨てて、全然別の回路へ変えるつもりでぇす
>無負荷ではわかりません
返信削除いや、これよく見ると、
・三角波の、山の部分がなまっている(強いて言うと「平らな部分が存在」してて、「台形波」になってる)感じがしますね。終段Trの切り替えがうまくいってない?
フルスイングじゃないから、電源でサチってるわけではないですよね?
でも、「台形波」なら、奇数次高調波が出るハズだから、ちょっとよくわからないですね・・・)
たまたまノイズの加減かしら?
削除ちなみに信号源はスマホのアプリです.
スマホは発振器としても便利であります.