2014年12月3日水曜日

【にわかAVマニアの蹉跌】 天井スピーカー音悪し → 完膚無きまで分解

先日買った激安カースピーカーCadence XS652 16cmをリビングの天井に取りつけました.
今回は、取り付け完成・試聴と、スピーカーユニットの完膚無きまでの分解についてお届けします.

↓前回開けた天井の穴に、スピーカーコードを通線します.
↓通線に使うのはフツーの釣り竿で長さは3m.水糸を使ってたぐり寄せるようにして通線しました.必要なのは根性だけってなかったるい作業でした.電線管を天井裏に張り巡らすようなファンタスティックなやり方が出来れば素晴らしいのですが、そこまでの根性はありませんでした.
↓そそくさとスピーカーを5ヶ取りつけて力仕事は完了.
↓スピーカーコード末端にバナナプラグをハンダづけして、アンプに接続し、そそくさと試聴.
あぐ~~、、、、音が悪いんですけど、、、
やっぱ@¥1000のスピーカーはダメだなと実感.
1) 致命的なのはピアノの音色の、帯域的には高音側の音が濁って聞こえます.このスピーカーはウーハーとツィータから成りますので、恐らくツィーターの性能が悪いのではないかと思う.低音はそんなに捨てたもんじゃないのでまぁ合格.
2) フロントスピーカーが下向いているから、リスニングポジションの方向を向いてないコトにより、たぶん反射波を聞いているからだと思うけど、なにか音にダイレクト感が欠けているというか、、、明瞭感に物足りなさを感じます.
3) 天井の石膏ボードの箱鳴りによる音のダメージは、音量控えめのせいと思うけど、そんなに酷い感じはしない.
4) TVの内蔵スピーカーのスカスカな音よりは断然マシではある.
5) しかし、これでは満足できないので、まだ先へ進まなくてはなるまい.

=========完膚無き分解コーナー=========
以下ではCadence XS652を完膚無きまでに分解します.5.1chなので6ヶ買ったスピーカーが1ヶ余りました.それを解剖です.

↓スピーカーの裏側、マグネットのシールを剥がしたら、中央部に4mmのネジを発見.こういうネジは解剖衝動に後押しされた基本行動ですぐに撤去なのだっっ!
↓その4mmネジを外したら何が起きたか? フロントのツィーターがパキョッと外れました.ツィーターの底面には4mmの雌ねじがありました(右).
↓ツィーターを外してみて判ったのが、ネットワークとして3.3uFのコンデンサが内蔵されていたということでした.バイポーラコンデンサっていう奴ですね.
↓ツィーターのフロントカバーを撤去すると、振動板がオレンジ色に塗装されたアルミだと判りました.
↓アルミの振動板と、その裏側の磁気ヨークの有様です.
↓アルミ振動板を無残にも破壊して、磁気ヨークとコイルを分離したのがこの様相.
↓磁気ヨークの溝の中にオイルっぽい物体を発見したのですが、たぶんこれは磁性流体ではないか? 凝った物を使ってるんだなと.
↓ツィーターの磁気ヨーク部分だけを分離しました.1円玉サイズなので小さいもんです.
↓左から鉄製の磁気ヨーク、中央は磁石、右は磁気ヨークの鉄製の構成部品です.
↓これは、磁気ヨークとコイルのサイズを比較する写真です.磁気ヨークとコイルがほぼ同一サイズになっています.
↓以上の分解写真から、模式的にツィーターの磁気回路を描いたのがこの図でして、磁気ギャップを横切るコイルの寸法が磁気ギャップとほぼ同寸法になっています.こういう寸法関係だと、線形性が損なわれるんじゃないか? ピアノの音が濁って聞こえるのはこのせいじゃないかと思う.
↓次はウーハーの分解です.コアキシャルツィーターを外した状態です.
↓ゴム製のエッジは簡単に剥がせました.
↓ダンパーを切断して、振動板を分離した状態.
↓ダンパーを撤去
↓さらにエッジも撤去
↓ダンパー単体の重さは約1グラム
↓コイルの重さは2.5グラム
↓コーンは4.8グラム
↓振動板を撤去した構造材とマグネット
↓マグネットと磁気ヨークだけ分離したもの
↓コイルと磁気ヨークの厚みを比較する
↓以上の写真から、ウーハーの磁気回路はこうなっていると推測する.これなら、振動板が動いても非線形性で劣化する可能性は低いように思う.
今回は音が悪いスピーカーを解剖しましたが、音がよいスピーカーを解剖してみたいが、そんなもったいないコトはあまりしたくないです.

かしこ


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2 件のコメント:

  1. ソニーOB:佐藤2014年12月4日 18:34

    永久機関ではないのでちょっと興味薄かもしれませんがこんなのがありました。
    http://curazy.com/archives/53666

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    1. ああなるほど.おもしろい仕組みです.
      原発の配管の保守に使えますね.(うそ)

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