2019年1月26日土曜日

【にわかAVマニアの印象】USB DAC AK4490 を PCオンボードRealtek ALC887と比較

USB DAC基板を買ってみた.中華通販で¥4000ぐらい.
旭化成マイクロ(AKM)のAK4490というHiResDACが載っている.

結論を先に述べると、とても良いじゃん.

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AKMのADC/DACについては少しばかり尊敬の念があるんだ.

かつてCDがバカスカ売れていた90年代中盤頃までだったと思うのだが、ソニーはADC/DAC ICを盛んに開発していた.基本的にソニーのオーディオ製品で使うためである.外販はあまりしてなかったかと.
ちなみにソニーがするICの外販というのは気まぐれの片手間のビジネスといって良いだろう.すぐに突然にディスコンするんで某社の資材屋に言わせるとIC vendorとしてのソニーは評判悪いのを通り越して「ソニーは問題外」などと酷評されていた.

ところがある年を境にソニーがパタッとオーディオ用ADC/DACの開発を止めてしまったのだ.その理由がAKMだった.AKMが業界でいち早くデルタシグマ形ADC/DACを開発し、たぶん価格が安くて性能が高かったのだろう、皆がAKMのADC/DACを採用するものだからソニーのADC/DACが売れなくなっちゃったのだった.(わたしは当時そう聞いた)

その後2000年代にはESSのDACの音が良いというのでES90xxが大人気になった.(当時のわたしはAVマニアではなかったのでESSの音を聴いた経験はない)
ESSのDACの音が良い理由はICのレイアウト技術を愚直に改善した恩恵だと承知している.わたしが知るアナログIC設計CADにはクロストーク解析機能すら無かった.ESSは独自にその辺にメスを入れたのだろう.エライと思う.

しかし時間が経てばESSに各社が追いつくのは当然で、AKMも例外ではない.こちらのサイトによると、最高のDACはAK4497と評価されている.ES9018は3位.今回わたしが入手したAK4490は5位となっている.

つまり総じてAKMのDACは高評価なのだ.HiResDACは各社色々あるけどAK4490を買うことに躊躇はなかった.

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次に、わたしのダサい視聴環境を述べる.
↓LRは8cmフルレンジ.sub-wooferは塩ビ管でモニタの裏に隠れている.→こちらで書いた
↓アンプはTPA3116の2.1ch D級アンプ.あまりいつまでも使っていたく無い代物だが、手頃なのでとりあえず使っている.Tripathが来るのを待っている.
↓今回買ったUSB DAC基板.USBから音声dataを受信するXMOSのICと、DAC AK4490とが載っている.
↓比較としてPC mother オンボードのALC887.こんなのと比較するなら何でも良く聞こえるだろうさという読者の声が聞こえてきそうだ.
しかしヒラサカ的には、昔のPC audioのゲロとウンコを混ぜたようなプアな音質よりは、今時のPCはすごくマトモになったと常日頃思っているのだが...

音楽ファイルは、、、そういえばほとんど持ってないんだよなぁ.
DL販売で買ったHiResファイルは2つしか持ってない.
  アゲハ蝶の破片とキミの声.flac
  宇宙戦艦ヤマトシンフォニー サウンドアルマニャック(アルバム)
仕方ないのでこれらを聴いてみた.

↓PCの視聴アプリはLILITHまたはVLC playerを使った.

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↓やったことを順序通りに書くと、USB DAC基板をwin7 PCにUSB接続してもデフォでは動かなかった.デバマネにこんな風なエラーが出る.

XMOSのドライバをwindows7に入れる必要があった.XMOSサイトからdriverをDLする.現時点でURLはここ.
https://www.xmos.com/developer/support/software/uac2/driver-support
ここには3つのdriverがあると書かれている.
  ・Evaluation Driver                              (Download)
  ・XMOS Stereo Driver   (production)     (Request)
  ・Thesycon Driver         (production)    (Thesycon)
後2者は業者向けライセンスなので簡単にはDLできない.
個人userでもDL出来るのはEval.だったのでそれを使う.
XMOS_TUSBAudio_eval_v4.13.0_2019-01-21_setup.exe

↓XMOS driver install画面.とくに問題は無く進行.
↓デバドラのエラー表示が消えた.
↓再生デバイスにXMOSが登場した.これで使える.

追記:トラブル情報
視聴中に音が途切れる症状があった.
USB DACを接続してしばらくは無問題だが、15分ぐらい経過すると途切れがちになる.PCのデータ伝送が追いついてない模様.(システム:Corei7 4790、8GB、win7)
高負荷時に途切れる傾向が明らかなので、メモリを16GBに増設したら途切れなくなった途切れる頻度が減った.XMOS driverに改善の余地がありそうに思う.

さらに追記:完全解決っぽい
JLSound社のサイトのこちらのページのdriverを使ったら音途切れが完治した.
  XMOS-USB-Audio-(v3.34.0).rar
と書かれたやつだ.versionを古くしたわけでなんだかなぁ...

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AK4490とALC887の音質比較.

AK4490を聴いた瞬間に思ったのは「あれれvolumeが大きすぎたよ」だった.AK4490は音楽の細部を聴取できるので、あたかも大volumeで聴いたかのごとく錯覚してしまったのだった.
改めて聴き直してみたら、PCオンボードのALC887の音だと、volumeを大きくしても細部が聞こえない.AK4490は小volumeでも細部表現がよい.

聴感上の周波数特性的には、ALC887は5kHz以上の帯域がダラ下がり.AK4490はフラット.AK4490ならvocalの濡れた口唇の音が聞こえる.だけどきっと、周波数特性を測定したら5kHz以上がダラ下がりなんつうダサい性能は決して測定されないんだろうね.

総合的印象としては、ALC887のベールに覆い隠されたようなのっぺりとした音に比べて、AK4490の音はゴージャスに聞こえる.広ダイナミックレンジの音がグワグワと迫ってくる感じだ.

喩え話をするならこうだ.
商売柄いつもバッチリメイクとカラコンでゴージャスな女子(AK4490)がいたとする.ところが用事で営業開始前の店に行って会ったスッピンの彼女(ALC887)はとても地味な顔だった.そんな感じだよ.(実話)

かしこ

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