2013年1月5日土曜日

公的部門に入札したシステムを断念(東芝子会社)

特許庁のシステムを激安で入札した東芝子会社が、特許庁から「いつまで経っても出来ねえじゃん」と文句言われ、契約違反で返金と損害賠償という、外野から見てる分にはお気楽で済むニュースがこれ.  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130105-00000036-mai-soci

修羅場の有様はこんな感じだったようです.
●予定価格の60%以下で入札
●11年に稼働予定だった
●稼働予定時期を12年、14年、17年と繰り返し延期
●同社が、特許庁の特殊な業務内容に精通していなかった

これじゃ誰でも怒るでしょうねぇ.6年遅れだが許してって言っても許してくれる人はイエス・キリストとかそういう聖人だけじゃないかと思われます.

世間では、カリオストロ伯爵なんか厳しかったですよ.「品質が下がるばかりではないか、やり直せ、納期も遅らせちゃならん」と言ってましたから.

この東芝子会社では07年から遅延していたそうですので、かれこれ5年間も修羅場が続いて、挙げ句の果てに訴訟沙汰ということで、何人の中間管理職がクビになり、何人のSEがメンタルヘルスになったのだろうか?とお悔やみ申し上げますが、得てしてこういう場合っておかしな契約を穫った怨嗟の的の張本人はすでに定年退職して事なかれ情況だったり、あるいはエライ人に匿われてどこかで安穏としてたりするんだよね? よくそういうの見たさぁ~.オレもそうかな~?

カリオストロ伯爵の厳しい場面はこちらです.身が引きしまる思いがしますねw.
かしこ

追記1月7日: 別のソースにこんな図がありました.
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20121204/441882/
この記事は様子がよくわかります.ひぇ~   http://blogos.com/article/30666/


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11 件のコメント:

  1. 典型的な安物買いの銭失いですな~。
    入札していいものと悪いものがあるだろうに。と、後知恵で語ったりして。

    しかしリンク先の「11000人超の体制で巻き返しを図ったものの、事態は好転せず・・」とは、鼻の奥がツーンと来ます。

    このリンクのを見ると設計もできていなかったのね。この平和な日本にもソマリア並みの地獄があったのかと。
    http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20120125/1327738655

    まあ、TSOLの現場の人たちもお疲れ様ということで

    「終わらないプロジェクトはない」

    噛めば噛むほど味の出る名言デス。

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    1. 一昔は人ごとじゃなかったわたしですが、クックックッという笑いが心の奥からわき出てくるのを抑えられないのはなぜだろう?w

      しかし1000人体制ってすごいなー

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  2. 中年会社員A2013年1月6日 15:58

    予定価格160億だとそこそこ大きなプロジェクトですね。

    >1000人超の体制
    兵士を何人つぎ込んでも、指揮官と参謀がダメなら失敗は必然であって
    少数の有能なプロジェクトマネージャを集められるかに掛かっているのだけど

    特許庁のシステムなんて、ここだけの特殊なシステムみたいだし
    ノウハウがどこにも無かったんだろう。

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    1. 20年以上昔のことですが、ソフトハウスでアルバイトしていたプロジェクトがやはり死亡したことがありました.そのソフトも東芝でした..... 優秀なプロジェクトリーダーが病気で入院してしまい、代打のPLを派遣会社から雇ったのですがその代打が「オレには無理」と言い残して行方不明になってしまいました.
      そのときの関係者曰く、会計ソフトなら簡単なんだけど、工程管理ソフトはよくわからんと言ってました.プリント基板の原板から所望のサイズのプリント基板をどういう風に裁断するかとかそんなソフトでした.
      多くの人々の運命を変えてしまったプロジェクトでした.

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  3. 別にアメリカ崇拝主義者ではないですが、このあたりの仕事については彼らの方が先に多く血を流して、その分多くを学んでいる気がします。

    少し前に聞いた話では、システム構築の約2/3がウォーターフォールではなくアジャイル手法でつくられているとか。TSOLの技術力云々もあるでしょうが、この規模の複雑なシステムは従来の作り方では手に負えなくなってきているのでは。発注側にSEを置けという議論もどうかと思う。

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    1. 2/3がアジャイルってそんなにたくさんの生きの良いソフト屋がいるのかぁ.
      偉いなぁUSA.

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  4. 中年会社員A2013年1月7日 22:34

    アメリカは巨大システムの開発経験が多いですから
    特に上流のコンサルティングとプロジェクト管理はすごいです。
    マンハッタン計画・アポロ計画以来でしょうか。
    証券取引所の巨大システムなども日本では作れませんね。

    優秀なプロジェクトマネージャには(あの人しかできない)
    厳しい条件の案件が集まって来るので、途中で倒れる人がいます。
    知り合いも40歳くらいで倒れて3ヶ月入院してそれきりでした。

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  5. 50年位前は、日立が特許庁の何らかのシステムを、全日空の座席予約システムをやっていた
    様です。NECがJRのシステムを、富士通がXXXを受注して行った様な?
    数年前は、どこかの会社が1円入札で問題に成った事も有りましたね。
    この業界は、受注金額が大きいので、政治的なPowerが付きまとう感じがしますね。
    Programerを用済み後は捨てる様な考えは、ひどすぎの様に思います。
    特許庁からそっぽを向かれたのでは?と私は想像してしまいます。

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    1. 腐敗の温床と非難された指名競争入札制度を復活させればこういう残念なことはおきないかもしれないと少し思います.NTTデータがやってりゃよかったみたいでw

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  6. そうですね、単純に安い事のみで選択した結果がこの様な事に成るのかも知れませんね。
    指名競争入札制度を復活させ問題点を解消する様な、方策が必要かも知れませんね。
    例えば、共同受注、分散受注、etc,新たな難しさも出てくるが?

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    1. たしかに難しそうですね.腐敗するかもしれませんし.
      わたしも公的な仕事の入札の有様を小耳に挟むことがありますが、一般競争入札じゃなくちゃダメな案件では、発注者もいろいろと気を遣うみたいです.なぜかというと、金額だけで落札者を決めるルールに則ってしまうのですから、それまでに別の業者と一緒に開発したノウハウを全部捨てなくちゃいけない悲惨なことにもなりかねないためです.

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