ひげを剃る。そして女子高生は放浪する。（世間体病は治らない）

ひげの第９話では、旭川を去った経緯がサユから語られました．

第８話でも思ったのだけど、クライマックスシーンのBGMが昭和のドラマのBGMみたいでなんだかなー．

BGMはさておき、登場人物は皆さん良い人ばかりです．お兄様も意外に理解力のある人でよかった．

家出の原因は、世間体100%の母親に「親友殺し」となじられたのが原因でした．いろいろとめんどくさい事の多いサユちゃんです．

お兄様曰く「かあさんがサユの行方を捜している」とのことで、そんなに悪い母親ではない風な成り行きを想像させるのですが、いやいや、世間体病に罹った人物を甘く見ちゃいけません．世間体病患者の異常心理さは常人には到底理解できません．

どうして言い切れるのかって？

だって、わたしの母親が世間体病なんだもん．

わたしの母親の世間体病エピソードについては当ブログに何度か書きました．最も判り易い事例を再度書きますと、、、

妹が離婚することになり、母親に電話をかけたときの会話．

妹： 離婚するので家に帰りたい

母：ダメっ、家に帰ってくるのだけはダメ、アパート代を出してあげるから帰ってくるのだけは絶対にダメ

ちなみに我が家は金持ちじゃないです．

この会話を後日知ったわたしは意味が分かりませんでした．なぜなら正常な神経ならこう返答するはずですから．

母：離婚しなさんな．離婚のための資金援助なんかしないわ．でも路頭に迷ったなら仕方ないから帰っておいで

母の発言のイミフさゆえ「それってどういう意味なの？」と母に問いましたら、

母：XXちゃんが帰ってきたらご近所に後ろ指さされてしまうもの．そんなのダメよ．

はぁ？

一体このBBAは何を守り、その代償に何を捨てるのでしょうか？ 答えはシンプルです．

   守りたいもの： 世間体

   棄てるもの：親子の縁

なんだこの狂人は？？？

正常者から見ると狂人ですけど、本人の意識は全くブレてません．世間体病に罹った者は、優先順位の倒錯に気づけないんです．世間体を守るためになら、家族にどんな負担をかけようとも何も呵責を感じないのです．恐ろしいですねぇ．

サユの母親も世間体病です．サユの行方を捜している理由は、娘が家出したらご近所に後ろ指さされるから早く身柄を確保したい、でしょう．この病気は治りません．価値順位TOPに世間様がいるように脳神経がhard codedなので仕様変更不能です．サユの家出ごときで改心なんかしません．

というわけで次週の「ひげ」では、狂人母と絶対対決の末に再び家出し、吉田の家に転がり込むサユ．それを知った後藤さん「若い女には敵わないわ」と悟る、という展開を期待しまーす．

世間体母との馴れ合いなんかすんじゃねぇぞ   ＞  サユ

かしこ