おめでとうございます.
今月は付録がついて¥1200のスペシャルプライス.
トラ技にしては高価だけど買いました.
右の写真は創刊号の復刻版です.1964年10月号ですから、1964.9に店頭に並んだのでしょう.
そして、その3ヶ月後、1964.12にこれを書いている平坂久門が誕生したのでした.ほぼトラ技と共に生きてきたと言えるヒラサカさんであります.
トラ技700号の投稿は何回か続きます.
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トランジスタについてのポエム.
ヘッドホンアンプをつくって、生のgain 30dBぐらいのディスクリート回路だと歪率が悪くて捨てて、生のgain 100dBぐらいのOPAMP回路なら歪率0.1%ぐらいを達成できて、ちくしょー、なんとかならんものかと考えました.
歪率0.1%というと約1/1000です.1/1000というと大雑把に60dBです.
歪を-60dBに抑えたいのに、生で30dBじゃ足りるわけがない.
かといって、100dBものNFBをかけた音声信号は気味が悪い.音の伝搬は制御されるものではなくて、空間を自然に伝わるものですから.
NFB無しでも良好な歪率を実現できるリニアな素子は無いものかねぇ?
半導体素子は謂わば「電位potentialを越えた電子が流れ落ちる滝」ですから、その電子の分布が正規分布=exp(-x^2)である以上、リニアな素子になれるわけがない.
真空管の伝達特性はよく知らないけど、リニアでない事は知ってます.
生でリニアな増幅素子って無いもんですなぁ.
しかし、生でリニアに振る舞う増幅回路を考えられないかというとそうでもないです.
量子potentialに依拠して指数関数にハマって困っているのですから、それを避ける手立てとして、信号電圧の大小を時間の大小に置き換えてしまえばよい.つまりPWMやPDMです.そしてそれはD級アンプに他なりません.よって、にわかAVマニアとしては、D級アンプを究めるのが正統なのかもしれません.
え~っD級なんかクソじゃんという声が聞こえて来そうですが、確かに一理あります.
D級アンプは、電圧-時間変換回路の質次第なんです.ロクでもないD級アンプICはたくさんあります.
ですが、ucd方式という特殊なD級アンプがあって、2016年に当ブログで考察しています.軽いNFBのアンプの本命はこれかもしれません.
ucd方式ってどこかの会社の特許がまだ生きてるので、商品として聞いたことないのはそのせいかも.
以上、トランジスタポエムおしま~い.
かしこ
なかまー発見!
返信削除私が地上に光臨して半年後に創刊されていたんですね。
トランジスタは良くわからんので、必要になったときに基本を見直して勉強してから対応しています。
トラ技創刊にあわせて回路屋さんがポコポコ産まれましたー
削除付録じゃない本誌ではTRの使い方が特集されています.
あと、いろんな社長さんからのおめでとうコメントが載っています.微笑ましい700号です.
そして数年後には還暦60周年記念をやるんでしょうなぁ.
削除う~む、老人・・・
平坂氏ほどの知見と経験があれば、この手の雑誌に執筆すべき。
返信削除日本の世界の未来のためにいずれ消えてしまうブログではなく。
このブログを携えて出版社に売り込みに行けば採用間違いなしだと思う。
このままでは失われてしまうロストテクノロジーを後世に残してください。
40数年前、子供の科学から始まって初歩のラジオ、ラジオの製作、トランジスター技術、CQ、インターフェースほかを読み漁ってました。就職してからはご無沙汰ですが。
お褒めの言葉、感謝の極み....
削除30歳ごろにちょっとだけCQ出版に出入りしたことがありました.
たぶんわたしの特殊なところは、アナログ・デジタル・信号処理・LSI・日曜大工・メカトロ・オーディオ とやけに幅が広いところだと思います.(アニメは観るだけ~)
そういう人はfocusがボケてしまってあまり商売の役には立たない気がしてるんです.なんとかならんかの~
>いずれ消えてしまうブログ
削除最近思うのですが、
「変に、書籍化」するよりも、こうやって、
「ブログ」にておいたほうが、「後世まで残る」のではないか?と思っています。
※Web-Archive とか、Web魚拓、とかあるし。
(まぁ、「書籍化」っていっても、結局最近は「Web化」されちゃうんで、同じことかも知れませんが・・・)
トラ技の記事は1ヶ月か2ヶ月で過ぎ去ってしまいますね
削除>真空管の伝達特性
返信削除はい、いわゆる、
「空間電荷方程式」(ラングミュアの法則)
ですね。I=GV^(3/2)、つまり、2分の3乗則、とも呼ばれてます。(これは、学生の時に教科書で習ったのですが、実習で、「二極管の、V-I特性測定」という実験があって、ホントに、
「この式通りの電流」が、流れてるんで、スゴく感心した覚えがあります。
ある微分方程式の解が、この形になる。その導出方法も、教科書に載っていたので、よく覚えてる。)
(私の時代には、まだ、「真空管の特性測定」の実習があった。多分、今は無いと思います。)
>還暦60周年記念
私も、1964年生まれ(4月なので、まだトラ技は創刊されてない(笑)なので、
同じ年ですね・・・ (と、こんなこと言われても、正直「全然」嬉しくない。)
>ちょっとだけCQ出版に出入りしたこと
多分今のビルになる前ですね。私も、旧ビルには一回行ったことがあります。
(一階で、書籍販売してて、確か、「HAM Journal」(現在休刊、というか、事実上の廃刊)の、バックナンバーを買いに行ったと思った。)
真空管は2分の3乗になるんですか.どうゆう導出過程なのかはさっぱりです.わたしは学校で真空管を習ったことはなかったと思います.電気実験にも真空管は無かったなぁ.
削除CQ出版はたしか巣鴨にあって、今も巣鴨なのだろうか?
1964年生まれは電気設計者が多いかもしれません.業界に活気が在った頃を過ごしました.でも2000年を迎える頃には中国に奪われて斜陽化しました.えいめんー