2022年12月5日月曜日

興行収入watch ONEPIECE 186.1億円 すずめ76億円

はいっ、今週も興行収入watchのお時間がやってまいりました.

人気作品の興行収入をwatchすることで、アニメ映画の来し方行く末に思いを馳せましょう.

【すずめ批評を批評する】
わたしは新海誠を好きですが「すずめ」の酷評はやめない.新海誠の黒歴史である「星を追う子供」に陥るのは回避したものの、複雑な色気を志向したのが仇になってあらすじ映画で失敗したから.
ところが、すずめを大絶賛する変わり者がいるんだよ.この人の論点を簡単化すれば、神話世界からの引用構造が優秀で、大風呂敷の面積が巨大だから大傑作だと結論している.
わたしはこれを読んで真っ青になりました.仮にこの人の分析が当たりなのだとしたら、「すずめ」も「星を追う子供」と同じく複雑な設定を消化できなくて挫折した暗黒作品という位置づけになってしまうからです.せめて「星...」の暗黒状態は回避できていたと思いたかったんですがねぇ、新海ファンとして.
また、同じものを同じ視点で見たとしても結論は大傑作vs暗黒と真逆になってしまうこともあるという教訓も含みますね.
この評者とヒラサカの結論を左右したのは映像作品に何を求めるかなのだけど、この評者は複雑な構造でありさえすればその他の欠点はすっ飛んでしまうという、理系の論文みたいな物語構造好きなのでしょう.しかし映像作品は論文じゃないです.「深読みすれば大傑作」とかいうゼミで古典文学を読み解くような論法で「すずめ」を褒めるのはミスリードです.
そうではなくて、仮にも物語構造を語るならまず、とっ散らかしのあらすじ映画という見たまんまの欠点を無視してはなりません.「このシーンは良かった」と思えるカットが一つも無かった点をすっ飛ばすのも禁止です.過去作には在った情緒が欠落してしまったのを無視するのも禁止です.
この評者には、「映画としての出来には疑問があるが物語構造には見るべきものがある」ぐらいに留めておけよとアドバイスしとく.
仮にこの評者の構造分析が当たりなのだとしたら、新海はよほど「星を追う子供」の酷評が悔しかったのでしょう.「すずめ」は「星...」のリベンジに過ぎなかったのかもしれない.

さて、すずめの成績はと...
興行収入は76億円です.初登場歴代87位.伸びは13.4です.

公開からの推移はこうなっており、伸びの頭打ちが予想を超えて激しいです.
 公開3日間で、18.8億円(+18.8)    11/11~11/13
 公開7日間で、27.2億円           11/11~11/17
 公開10日間で、41.6億円(+22.8)    11/11~11/20 週末を2度含む
 公開17日間で、62.6億円(+21)        11/11~11/27
 公開24日間で、76億円(+13.4)   11/11~12/4
興収の伸びは綺麗に傾向を描くものなので、今後の成績は+10→+8→+6→+5→+3と漸減してゆき、110億付近で伸びが止まります.150なんか行かない.しつこく上映を続けて125億ってとこになっちゃうな、このままだと.

「すずめ」を絶賛する人々が5回も6回も観ないからこんな事になっちゃうんだよ.もっとリピートしなさい.

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次はONEPIECEです.+0.7億円で通算186.1でした.ついに伸びが1億を下回ってしまって厳しい.完全に足が止まったようです.ここまでか.190は行かないか.

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まだ飛行中だったTOPGUNはさらに厳しい状況です.
伸びが0.1億円にまで下がってしまいました.上映末期です.

みんな悲しいです.

かしこ

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