丸戸史明脚本によるEngageKissは、リコリコの快走の陰で周回遅れって感じは否めません.2022年7月期が始まる前には、ポールポジションがEngageKissで、リコリコには全然注目してなかったのですが、随分と差をつけられたものです.
ここ数年間のわたしは、冴えカノ→WA2と丸戸脚本作品にのめり込んでいたので、EngageKissには激しく期待したんだけど、腰を抜かすような展開はないです.
謎解き+サスペンス+お色気 じゃいまいち乗り気がしなくてなぁ.
お得意の三角関係も発動してませんし.
WA2のような悲しさが無く、冴えカノのように爽やかでもない.
それは作家が新しい物語にチャレンジしている証拠なのかもしれないけれど、じゃぁEngageKissが感情を揺さぶる要素って何だろうと考えると、、、「家族の汚名を晴らすために記憶を失ってゆく主人公への哀れみ」でしょうか? う~ん、直截的ではないなぁ....
丸戸お得意の女子キャラについて考えます.
↓アヤノとキサラが、最初から昔の女と今の女という設定がWA2や冴えカノと根本的に違っています.そのため、2人の導入描写が少ないです.もっともこの2人も謎の一部なので描写が薄いのは構造的に当然なのですが、それは丸戸の得意パターンではなかったと思う.
↓冴えカノはもっと酷くて、TV版24話では何も起きず、劇場版の最後の方でやっとキスしたくらいでした.(詩羽先輩にくちびるを奪われる事件はTV版にあったか...)作家のやりたい事と、作家の才能を発揮できる作風、これは必ずしも一致しません.
それが一致した時に、作家は一気にメジャーにのし上がります.
「未来少年コナン」を作ってた時の宮崎駿.
「1stガンダム」を作ってた頃の富野由悠季
1980年代に延々と「うる星やつら」を作ってた頃の押井守.
彼らが自身のマンネリを恐れて軌道修正したときによく判んないものが出来てしまいました.
↓丸戸自身もそれは承知していて、冴えカノで、エリリが作風を変えるのにチャレンジしてボロボロになる様を描きました.
ところが現実世界は厳しいので、軌道修正してみて成功すればイイんだけど、負けて落ちると次の再チャレンジがキツい.丸戸ファンとしては、彼の次の仕事のオファーが減って欲しくないので、困るんですがねぇ.どうか再起してください.
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ちなみに、EngageKiss第9話の謎解きでは、シュウの母親が悪魔の首領であるようです.それってなんだかなぁ....
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