2022年2月5日土曜日

こいつ動くのか? クランクシャフトを溶接する動画

様々なyoutube動画がある中で、旋盤やフライスでミニチュアエンジンを作ったりする動画が好きです.

今回紹介する動画はわたしの想像を絶する世界でした.

撮影地はアジアのイスラム圏の工房と思われます.
職人さんがやるのは、たぶんトラック用のクランクシャフトの修理なのですが、折れたクランクシャフト2本を繋いで1つのクランクシャフトとして再生する作業です.

ちょっとばかし信じがたいものがありんす.焼き入れとかしてないのですからオブジェとしては通用するでしょうけどエンジンに組み込んでブン回した時の耐久性は大丈夫なのでしょうか?

以下ではキャプチャ写真でその工程をチェックしてゆきます.(動画リンクは末尾に)

↓中古クランクシャフト専門の業者さんと思われます.錆びてそう.
↓焼き付き程度じゃないっす.無残に折れてしまったクランクシャフト.どうやったらこうゆう故障するんだろう.無人機の爆撃でも喰らったのかね??? ともあれこれが修理の材料です.
↓中東の人っぽいおじさんが、短い方の部品を旋盤にチャックしてます.
↓削り終えたところ.凹みがポイントです.
↓次は長い方のクランクシャフトの折れた先端を切削します.様々なアタッチメントを活用.
↓これが削り終わりの状態.凸になっているので、さっきの凹に差し込むのは想像がつく.
↓凹凸が綺麗に嵌りました.けれどこれの肉盛りってどうすんの? リングでも嵌め込むつもりですか?
↓ここでわたしの興奮はクライマックスに達したのであった.なんと、なんと、溶接で肉盛り.S造の構造体かよ、粗暴すぎないこれ?
↓溶接の盛りが綺麗だなぁ.....
↓溶接したところをさらに削って滑らかにする.
↓仕上げはコンパウンドで表面をツルツルにしているみたいよ.
↓最後にオイル穴を開けてるのかな.
あとは強度が持つことを祈ります.

マッドマックスかナウシカの世界観.高度テクノロジが失われて、修理や発掘でしか装置を維持できなくなった近未来の人類の姿です.

イーロンマスクに宇宙のロマンとやらを吹き込まれて火星へ旅立った人類は、地球からの支援物資が途絶えた後にはこんな風な懸命な修理で消えかかった原子炉を細々と維持するのであるなぁ.合掌.

全てを見たい人はこちらの動画をどうぞどうぞ.

かしこ

8 件のコメント:

  1. 中東なのかインドやパキスタンあたりなのか、この修理系・路外工場系の動画は見てて面白いですよね。自分も、数Ch登録してます^^)。

    6気筒のクランクの端なので、これが焼き付いて残り5気筒分のパワーで千切られたんでしょうね。

    >溶接部…
    ビートが綺麗なのは、低水素系被の被覆棒とかからなのかな?。鋳物とか鍛造品に使う高級溶接棒ですが、アーク出にくいのに流石の職人技だなぁ。
    しかし、あとの熱処理はどうずんだろう?。基本的に溶接部には焼入れはできない(割れる)ので、このまま組むんでしょうね。まぁ、耐久性を云々って言うレベルの修理じゃないんですけど^^;)、彼らはこの感覚で飛行機とかもイジッちゃうから怖いですよね。

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    1. >残り5気筒分のパワーで千切られた

      ぎょぎょー、ドローンの爆撃ではなかったか...

      やっぱあの溶接は美しいですか.しっとりとした表面でよござんす.
      高周波焼き入れとかするのかと思ったけどしてないんだなこれが.あははー

      パキスタンでAK47の模造品を作る動画があったです.

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    2. >パキスタンでAK47の模造品を作る…
      ”ダッラ”ですね。この街のことは、60〜70年代にはもう有名でした。自分も小学生の時に月刊”Gun”誌で読みました^^)。昔は”エンフィールド銃(英のボルトアクションライフル)”を「手作業」で量産してたんですが、いつの間にか自動銃までも作っていた…恐ろしい話です。

      有名なフィリピンの銃密造島とか、こういう↑街や村は世界中にあるそうですね。
      じつは、自分の居た南米の街の近くにも村ぐるみ総出で”鉄砲”を作ってるところがあって、市の立つ日にはおっさんが散弾銃やピストルを抱えて売り歩いていました。一度その村に見学に行きたかったんですが…、路線バスも行かないような僻地だったのと、現地の同僚にも「危ないからやめておけ」っと止められました。ちなみにその国は、銃の所持じたいは合法(違法ではない)でした。

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    3. >いつの間にか自動銃まで

      種子島の鉄砲の故事もありますし売れるとなればたとえ自動銃でもw

      >おっさんが散弾銃やピストルを抱えて売り歩いて

      ぎゃはー、暴力とドラッグ.アニメかw
      まぁUSも似たようなもんかもしれないけど.

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    4. >ぎゃはー、暴力とドラッグ.アニメかw…
      ところがですね、彼の国はすこぶるピンフだったんですよ^^)。
      リブルバー型の鉄砲(村製の手作り品)が、雑貨屋さんで$20くらいで売られてるのに、銃器犯罪はほとんど(少なくとも自分の居た時期には全く)なかったですね。置き引き・かっぱらい・スリ・レ○プetc…がまぁ”あった”と何度かは聞きましたが、こと鉄砲絡みはまぁったく聞こえて来ませんでした。これもお国柄なんでしょうんね。
      ちなみに、国民あたりの銃砲所持率が一番高い国は米国じゃなく”カナダ”なんだそうです。また、じつは日本も(猟銃に限れば)銃器所持者の数は世界てきに見て高い方なんですよ。以外かもですが、日本ほど狩猟文化が残ってる国(一般人でも狩猟ができる国)は珍しいんです。

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    5. 彼らはナイフで闘うのが好きなのかな.あとはクスリで稼げているからとか.殺伐な中にピンフあり.

      日本に猟銃多いとは知りませんでした.
      伊勢原の家の近所の山には散弾の空薬莢がたくさん落ちていました.そんなに撃つほど生き物いないと思うんですが、何を狙ってたんだか? スズメに散弾とかいみねーし

      なお、目黒川でカモ撃ち猟師には会った事がありません.

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    6. >そんなに撃つほど生き物いないと思うんですが、
      いやそれが、狩猟鳥獣の多さでは世界的に日本はダントツなんだそうです。北海殿エゾシカはもとより、内地でも”狩りきれない”野生動物が多すぎてその農業被害が深刻なんだとか。東京都は、銃所持者数ランキングでは上位です(たしか^^;)。東京は銃の許可がおりやすく、西に行くほど厳しくなるのだとか(関西が、当然一番厳しい!)。

      昭和54年の大阪”三菱銀行人質事件”を契機に猟銃の所持許可が厳しくなったのですが、じつはそれまでは全国的にも結構ユルユルだったんです。
      これも意外だと思いますが、戦前〜じつは昭和末期頃まで、日本の銃器製造業は、他の機械製品などと同様に一大輸出品だったんです。
      90年代には、あのコルトやレミントン、ウィンチェスターやウェザビー…などなどの有名所のメーカーのモデルが、ほとんど”日本製”だったんですよ。
      まぁそれも今は昔のお話で、日本の工業力の衰退と同時に銃器産業も廃れてしまい、いま残ってる銃器メーカーは”豊和(HOWA)”くらいなんですが。

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    7. これはすごい話ですね.ウィンチェスターまでも.しかも90年代って割と最近.

      伊勢原ではイノシシ撃ってたのかな.鹿もいるっちゃぁいる.はぐれ日本猿もいました.雉はあまり聞かない.

      先日、医者を撃ったやつがいましたね.

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