2023年5月23日火曜日

中華3Dアニメ「ライオン少年」と「アパッチ野球軍」

バルド9でPSYCHO-PASSをみたとき、中華3Dアニメ「ライオン少年」の予告が流れました.

ふ~ん、中華様ってこういうのも売るんだ?と少し感心しました.

貧乏な市井の少年たちがお祭りの獅子舞に熱心に取り組むstoryです.様々な困難を乗り越えて成長するんでしょう.前評判は良いみたい.わたしは見ないけどさ.
これを日本のアニメに当てはめると、昭和40年代の「アパッチ野球軍」なんですなぁ.貧乏で汚い市井の子供たちが野球に打ち込むというstoryでした.お金がなくてグローブすら買えません.「ライオン少年」はきっとお金がなくて獅子を買えないんです.

中華アニメはハリウッドまたは日本アニメの猿真似で惨憺たる有様です.はっきり言ってゴミ.猿真似なんかしてるうちは世界に向けて売れるコンテンツなんか出てきやしません.中華人の普段の生活から紡ぎだされる物語とか、中華の伝説や伝奇をベースとしたコンテンツを作らなくちゃダメなんです.なぜならそれが中華独自のコンテンツなわけですから.独自性がなけりゃコンテンツ市場に出品する権利が生じないのは当然です.
だからといって、例えば中華文明を前面に押し出したアニメを作ったとしても、それが世界に向けて売れる保証はありません.売れなかったら「中華文明はつまらないんだ」と素直に死ぬしかないです.

その点であっけらかんとやってるな~と思うのはインド映画です.インド人の偉いところは、猿真似なんかする気が微塵もないところで、インド文化から滲み出てくる物を屈託なく出している.なんで踊るの?とか思うけど「それがインド映画なんだ」と押し切ってくる熱量が彼らにはある.

50年前の日本で、アパッチ野球軍(1971)の後に作られたマジンガーZ(1972)やハイジ(1974)は、海外TV局にポツポツ売れたそうです.
さらにアパッチから10年後、草の根の海外勢がアクセスする作品が誕生しました.「うる星やつら(1981)」です.日本から海外にビジネスを仕掛けたわけではなく、英語字幕をつけたVHSを流通させる海賊ボランティアです.jap-animationはそんな風にして勃興しました.

うる星が海外勢の目を惹いた理由とは、、、こんな感じでしょう.
 ・なんであんなに目が大きいのか?
 ・裸の女子がhigh schoolでドタバタ
 ・こんなの俺達の文化にない
 ・JAPアタマオカシイ
つまり海外勢が見たことのないフェチシズムがうる星に在ったからだと思われます.

うる星(1981)の頃になると、アニメを見て育った世代が漫画やアニメを作るようになって、分厚いヲタク生態系が誕生し、世界のマーケッターが羨むヲタク市場が拡大し、40年後には100億超えの興行収入をポコポコ出すようになりました.(ヒラサカはそのど真ん中を生きた世代です)

さて、中華様がライバル視する日本のアニメを超えられるかどうかを考えますと、中華文明に端を発するヲタク生態系が根付くかどうかにかかっているんじゃないでしょうか?
でも、それは無理なんだなぁ.
かつて、中華文明の輝きが国際的にウケた時期がありました.香港映画です.
しかし残念ながら、中国共産党による香港支配で香港映画はオワコンになりました.
そりゃそうです.毛沢東が中華文明を破壊しつくし、拝金主義しか残ってない中華様にイイ映画なんか作れません.ましてヲタク生態系など根付くわけがありません.ハリウッドや日本の猿真似に走りたがるのは拝金主義の帰結です.

一方で日本は、ヲタク女子が書き散らしたエロ同人誌が1000年前から存在するお国柄ですから、ぶ厚さが桁違い.

まとめ、
・「ライオン少年」は市井の中華人を描くのは好感するが、それとて昭和40年代の日本のフェーズである
・中華様には日本のアニメのような国際的に通用する独自のコンテンツを作れない
・今後も猿真似が延々と続く
・中国共産党が消滅すれば、かつての香港映画のような栄華を取り戻せる可能性はある

かしこ

17 件のコメント:

  1. 読者 国家的に廃退的とされるかも?とされると、うる星やつらはつくれないかな?無難なグルメか旅行番組路線。踊りがメインの映画なら、言葉わからなくても楽しめるし、ダンスアニメなら、どの国でもわかるのか?うる星やつらは、外国語でも楽しめそう。会話部分は字幕ないとだめかな

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    1. 公務員みたいな真面目が前提な人々がしゃしゃりでてくると、各方面へのご配慮とかでフェチが消えてつまんなくなります.
      ハリウッドはべんごしがしゃしゃり出てつまんなくなってます.disneyはおしまい.

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  2. 自分が海外に売れたアニメとして認識しているのは「キャンディキャンディ」です。
    日本的要素はほとんどないので、外国(おふらんす)では絶大な人気になったとか・・・・・。
    アパッチ野球軍は制作費の支払いでもめてつぶれたアニメスタジオがあったといううわさを聞いた事があります。
    マジンガーZよりもグレンダイザーが海外では受けたと聞いています。
    アニメの歴史を塗り替えたのはうるせいよりもヤマトではないかと思います。
    自宅から始発電車に乗って開館前に並んだ映画はヤマトだけです。
    あのときのエネルギーは今はありません。

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    1. キャンディは、、、おおっ東映動画が作ってたましたか.マジンガー、グレンダイザーも東映動画なんですよね.ハイジは日本アニメ.
      ヤマトは国内アニメの革新でしたが、海外勢にはさっぱりアピールしなくて、題材的にあれじゃ無理もなしってとこですかね.
      あと、ベルバラはおふらんすでは笑いものなんでしょうか?? ラセーヌの星は?
      トリトンもっと人気出てほしいです.

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    2. 劇場版ヤマトは、たしか中2のとき、平塚の映画館でみました.超満員の立ち見でした.その時のパンフをまだ持ってると思います.懐かしい、なにもかもみな、懐かしい......

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  3. murasaki
    先行者を笑っていたのはそんなに昔ではないので油断はできないですね。同じ東アジア人なので自頭が良いのと、中国人のマネージ力は日本人とは比較にならないくらい強いので。
    日本人の思いもつかない方法であっという間に抜かれて手の届かないところまで行ってしまいそうな気もしています。たぶん、職人が徹夜でコツコツ作るようなやり方や少数の個人のやる気や力量に頼るような日本的な方法は取らなそう。
    あとは、中国の若い人達の中にコンテンツにお金を払うユーザー層が分厚く育ってきているのも怖いです。彼らの感受性や審美眼は日本のオタクにだいぶ近いものを感じます。今は日本のクリエイターをリスペクトしてくれていますが、中国の国内に才能のあるクリエイターが育ってきたら日本のクリエイターには見向きもしなくなるかも。

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    1. コンテンツbizにおける中国脅威論ですね.これらを全部承知したうえで、中華様恐るるに足らず、とわたしのゴーストがささやくのよ.

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    2. 中華様は日本文明を理解も再現もできません.あまりにも異質で遠い.

      あり得るとしたら、ポリコレでハリウッドが死亡した後を中華様が侵食するパターンかな.なぜなら、US人と中華人はメンタルが似てて、肌は黄色いけど中身は白い、バナナだという.

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    3. 中国コンテンツ脅威論を信奉するなら、香港映画が死んだのは何故かに思いを馳せることをお勧めします.

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    4. >中国の国内に才能のあるクリエイターが育ってきたら

      この仮定がどうやったら成立するのかがヒラサカにはわかりません.才能の定義ってなんでしょうか?

      制作システムを安価に実現する才能は出現する可能性はあるけど、それだったらただの下請けです.

      漫画原作者で在日韓国人だったりする人っていますよね.でもそれを韓国のコンテンツとは呼ばない.韓国人が日本文明に溶け込んで作ったコンテンツは日本のコンテンツです.
      もしも中華漫画家が日本の漫画みたいなのを描いたらそれを中華の才能ってわたしは呼ばないんだけどな.それは猿真似です.

      だから、中華文明から滲み出し、かつ世界に通用するコンテンツじゃなかったら中華コンテンツと誰も呼ばないんじゃないのかな? で、中華文明からそうゆうのが出てくるかな? 香港映画を滅ぼしてしまったあの国から.

      出てくる気がしないけど.

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    5. だからたぶんこうなるんじゃないのかな?
      猿真似だけど、市場が大きいかの地で流行しているらしいよねーで、日本に何の影響も及ぼさないというのがわたしのゴーストのささやきなんですよ.

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    6. 中華様はシステムは作れるでしょう。

      だけど製作システムが完備すれば一流の作品を作れるかと言ったらそれはちがうの。

      今の日本でもそう。
      作画は端正なんだけど演出が無いよなぁという制作会社がある。IGとポリゴンのことだよ。

      同じような事が50年前にもあって、こんな風に言われてた。
      「虫プロには演出は居るけどアニメータが居ない」
      「東映動画にはアニメータは居るけど演出が居ない」

      きっと、中華版IGや中華版ポリゴンしか出て来ないのさ。

      半導体プロセスの立ち上げは出来るかもしれないが、製造装置や素材がダメっていうのと根は同じ。

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    7. 中国くらい人がたくさんいてお金もやる気がある国でもサッカーはいつまでも弱いままだし、できることできないことあるのかもですね。
      あっさり月までロケットも飛ばしますが、いまのところ大したコンテンツは作れていませんね。スマホゲーム向けのおまけ動画をAIを使って低コストに作成するのが上手とかはありそうですが。

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    8. IGさんはわかりませんが、ポリゴンの中の人達はあの映像がよいと思って作っていると思います。尖った個人クリエータの作品に対して結構ライバル意識を持っていて、自分たちにしかできない映像を希求している人達です。当時の亜人はプログラムを駆使して今までにないバトルシーケンスを作ったと思います。自分も好きな映像です。いつも自分達の表現や存在価値について真面目に悩んでいる数少ない目線の高いCGスタジオだと思います。こういうところは中国に対してのアドバンテージかも。
      ただ、映像屋さんなのでストーリーなどコンテンツの作り込みは組んでいる監督さん頼りですね。

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    9. プロダクションに身体の半分ぐらい入ってるから製作会社寄りの見方になってるんだと思います。
      かつての国内製造工場空洞化みたいな危機感は、プロダクション寄りで判断するなら必然的に演繹される結論だと思います。

      ただし、わたしはコンテンツ視聴寄り100%なので、製作会社への忖度が無いんだよなぁ。

      作品のヒット要件は、
       企画>演出>作画
      なので、製作会社の貢献は小さいもんで。
      というかむしろ、自社カラーに拘らずに、外部リソースを上手く流用してる製作会社がイケてたりするもんで。

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    10. murasaki
      なるほどですー。
      >作品のヒット要件は、
      > 企画>演出>作画
      これはその通りかと。画風みたいなのは流行り廃りがありますね。
      電子機器産業にいてアジアに倒されたトラウマで、コンテンツ産業の片隅にいてもまた彼らに同じことやられるのではという刷り込みはあるかもー。

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    11. けもフレがあんなにウケるとは、企画屋も想定外だったに違いない。フォッフォッフォォ

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